秋春シーズン制移行に関する弊クラブの見解について

このたび、10月25日に開催されました弊社取締役会において、「秋春シーズン制移行」に関する弊社見解を取りまとめましたので、以下にご報告いたします。

秋春シーズン制移行に関する弊クラブの見解について

【はじめに】
当初、メディアの皆さま、関係各部署、タウンミーティング(7月、9月開催)において、「10月末日までに本件に関する賛否を表明する」としておりましたが、本件検討過程において、本件の上位概念にあたる「世界におけるJリーグのポジション、Jリーグが向こう30年で本来目指す姿(下図①参照)」について、約2か月にわたる丁寧な議論が追加されたため、現段階においても数件の積み残し課題(後述)が存在しております。かかる状況に鑑み、賛否を明確にする時期を1か月遅らせ、現段階における見解を以下のとおり表明するに留めることといたします。

【見解本文】
・秋春シーズン制移行(シーズン移行)は、欧州主要リーグや世界規模の大会とマッチさせることによりJリーグクラブが世界レベルでの躍進に繋がる可能性が高まることや、円滑な選手・監督の移籍、選手のフィジカルデータが悪化する夏場猛暑(下図②③参照)での試合回避といったメリットがある。また、欧州主要リーグから大きく水を開けられている(下図④参照)Jリーグの経営規模やブランド価値を世界基準まで引き上げるためには、世界と対等に戦える財力に秀でたクラブの輩出がマストである。シーズン移行によりクラブベースでの世界大会での活躍に繋げることが可能となれば、欧州主要クラブとの間で圧倒的な差を生んでいる放映権料をアップさせられる重要な施策と位置付けられる。

・加えて、降雪地帯に配慮し、冬場に従来のオフシーズンと同等のウィンターブレークを設けていることや、追加で発生する合宿費用(下図⑤参照)について、一定の金銭補助がなされること等、本移行に際してクラブに対するJリーグによる支援も決定している。また、オフシーズンおよびウィンターブレークによりリーグ開催期間が短縮されることから平日開催が増加(下図⑤参照)するが、連戦による選手のフィジカルデータがさほど落ちていない(下図⑥⑦参照)こと、夏場開催ゲームを気候の良い時期にシフトしたという認識に立てば、許容できる範囲と解する。

・以上の観点に立ち総論としては、支持すべきと思料する。その際には、現状2案ある移行パターンのうち、 降雪地帯への配慮を厚くした現行のオフシーズンと同等のウィンターブレ-ク期間を採用したパターンB(下図⑤参照)を支持したい。

・一方、シーズン移行後の前期日程(8-12月)については、Jリーグの日程決定がスタジアムの利用スケジュール決定より大幅に遅れるため、使用が100%確保されないという積み残し課題があり、明確な打開策が示されない限り、安定したクラブ経営は保証されない。また、日本サッカー協会は、J3と連動している日本フットボールリーグ(JFL)のシーズン移行を検討しているが、両リーグ間の円滑な昇降格のためにはJリーグと合わせたJFLのシーズン移行がマスト要件である。加えて、日本の教育制度との違いから生じる新卒選手の採用時期(4月)とJリーグ開始時期(8月)のギャップを契約上どのように取り扱うかルール決めが必要である。
・以上の観点から、総論としては、支持しつつも賛意表明には慎重にならざるを得ない。

【最後に】
・弊クラブとして、シーズン移行の有無に関わらず、クラブとして快適な観戦環境の提供という観点から、今や Jリーグクラブの半数以上が使用している「サッカー専用スタジアム」の建設を望んできたが、前述したシーズン移行で生じる他競技併用による日程問題の解消という観点からも、これまで以上に強い要望を表明していきたい。

 

株式会社カターレ富山    
代表取締役社長 左伴繁雄