社長の作文 Vol.2

それでもカターレ富山を
応援し続けてくれている皆様へ

(9月10日試合終了後ゴール裏挨拶)

それでもカターレ富山を応援し続けてくれている皆様へ

 昨日のゲームに敗戦し、2020年以来の4連敗、J2復帰圏からの陥落となりました。

 ただし、このメッセージは4連敗を喫したことや、復帰圏から陥落したから出しているのではありません。ここ数試合、選手たちは頑張っているとはいえ、皆様からして、勝ち負け以前に相手より戦う熱量で負け、ゴールに向かうひたむきさで負け、結果不甲斐ないとお感じになる試合をお見せしてしまったことに対してのメッセージです。

 先ずはホームで、そしてアウェイで熱心に応援してくれた多くのサポーターの皆様、そしてどのような状況でもチームを信じて応援してくれている多くの皆様に、気持ちの入った戦いと感じていただける試合をお見せできず、大変申し訳なく思います。

 私たちは、これまで決して洗練された綺麗なサッカーで勝点を積み上げてきたクラブではありません。皆様の後押しを受け、チーム全員が相手より気持ちで負けず、走りでそして球際で勝り、ゴールに向かうひたむきさで勝り、ギリギリのところで勝点を積み上げてきました。それがここ数試合、皆様から「不甲斐ない戦い」と落胆のお言葉を多数頂戴しています。

 その悔しさを骨身に沁みて感じているのは監督をはじめとするスタッフ、そして当事者である選手たちです。しぶとく勝点を積み上げてきたシーズン前半や、天皇杯でJ1相手に一歩も引けをとらない戦いをしてきたその選手たちです。昨日の試合後、今シーズン初めて選手たちだけでミーティングをしています。彼らだけが知り得る敗戦直後の悔しい思いをぶつけ合ったその選手たちを、私はこれからも信じてサポートするのみです。

 私は富山に来て3年目になります。過去2年は決まって後半失速してJ2復帰が遠のきました。失速が始まった今、私が言えることは、それを止めるもこれまでのように沈むのもチームと応援をしていただける皆様次第ということです。チームは悪い時も決して下を向かなくなりました。スタンドの皆様の応援ボルテージも過去2年より格段に上がっています。これらは過去2年とは違います。ことの成就はそれを成し遂げたいと強く思う者たちのみにしか得られません。今のチーム、そして皆様にはその資格がある。

 成功を手繰り寄せるために、今はやれないことをやるのではなく、やれていたことを腹をすえてやり切ることが問われています。それは今のチームや皆様にだけしかできません。メンバーの出し入れでの解はありません。この期に及んで足し算も引き算もなしです。痛みやつまずきのない成功はありませんが、それも4連敗もすればお互いもう十分。あとはその悔しさをエネルギーに替えて、もう一度勝利のために戦う姿勢と熱を出し切るだけです。

 今週末のホームゲーム、相手は現在2位のFC大阪です。そこに向けて今のチームを気持ちで奮い立たせることができるのは皆様だけです。富山の、私たちの県総で再度相手と気持ちの入ったサッカーで互角以上の戦いをするために、どうか共に戦っていただけますよう、よろしくお願いいたします。

(昨日試合後、スタンドとチーム)

株式会社 カターレ富山 
代表取締役社長 
左伴 繁雄