【活動レポート】SDG’s×防災キャンプ

2022年8月14日~15日
富山県総合運動公園陸上競技場にて「NTT西日本presents 2022カターレ富山SDGs×防災キャンプ」を開催しました。

テーマは「楽しく防災を学ぶ」
今回の会場、富山県総合運動公園は広域避難場所となっています。
富山県は災害が少なく、危機意識が低いといわれています。
漠然とした安心があるように思いますが災害はいつ起こるかはわかりません。いざというときのために備えておくことは非常に大事です。
特に子供が一人で被災した場合でも自ら行動し命を守ることができるよう家族ひとりひとりが防災について学び知識だけはなく知恵にできるような生きた経験を持ち帰ってもらいたいと企画しました。

もうひとつ、カターレ富山でも注力している「SDGs」
防災もSDGsに含まれていて、SDGsを自分事化し日常的に行動できるようになることも目指します。一人ひとりの一つひとつの選択がゆくゆくは地球全体に大きな影響を与えていくことになるのです!

しっかりと学びながらも、家族の夏休みの思い出になる「楽しさ」もふんだんに盛り込んだキャンプになっています!

参加賞は、カターレのSDGsロゴマークとイベントタイトルがプリントされたTシャツ、オリジナルうちわ、NTT西日本様のタオルマフラーです。
また、熱い夏のキャンプにかかせない「カターレ富山ナチュラルミネラルウォーター」そして「タスキュア(シャンプー&トリートメント)」を株式会社IAC様よりご提供いただきました。

開会式からスタートです。

主催者挨拶ではカターレ富山社長室長の齋藤徳宏から自らの被災体験、そこから学んだ防災の大切さをキャンプで学んでほしいと話しました。

特別協賛社の西日本電信電話株式会社 富山支店 広報室長 藤村渉様からもご挨拶いただきました。

続いては、テント設営班と近くにある四季防災館での防災体験班に分かれて体験します。
(テント班と四季防災館班はチェンジしてどちらも体験しました。)

テントは本来スタジアムのフィールドに張る予定でしたが雨予報や熱中症の心配があり、泣く泣くコンコースに張ることに・・・
テント張りでは早く終わった家族が他の家族を手伝う場面もあり、災害現場で大切な「共助」の姿を見ることができました。

 

四季防災館の防災体験は、「防災シアター」で防災の知識を学び、「消火体験」で水消火器で画面のターゲットを狙いました。
「地震体験」では過去日本で起こった様々な大地震の揺れを体験、「風体験」では掴まっていないと立っていられないほどの強風を体験しました。
まずは、災害を知るところから!

次に、子供班はサッカー教室、親班は夕食づくりにうつります。

サッカー教室には 髙山和真選手、姫野宥弥選手、安光将作選手、堀脩大選手が参加しました。
みんな全力で走り回り、キラキラした笑顔で選手とサッカーを楽しんでいるのが印象的でした。

サッカー教室終了後、子供たちがホワイトボードに「選手ありがとう」とメッセージを書いていて、選手はすごく喜んでいました!心がほっこりしますね。

夕食づくりは、寺子屋つながリンクの関美佳さん、大橋えつこさんにインストラクターをしていただき、災害時にも応用できる食事を作りました。

まず、段ボール燻製!なんと、段ボール箱、バーベキュー串2本、網だけで作れちゃうんです。
食べ物は燻すと長持ちするということで燻製は被災したときも役立つ調理方法だそうです。
今回燻製した食材は、チーズ、ちくわ、ウインナー、ナッツ!

切り干し大根と鯖缶の煮物と春雨サラダを「ビニール袋調理」で調理しました。
食材を入れたポリ袋を湯せんするだけで完成する調理方法で、ポリ袋で密封した状態で加熱すると真空に近い状態になり少ない調味料でも素早く食材に味が染み込むため10分程度で完成しました。
また災害時では水道を使えない状態になりますが、洗い物が出ないため、貴重な水を節約することができます。

そしていよいよ、アウェイ長野戦を大型ビジョンで観戦です!
普段は入ることができないVIPラウンジで、調理した夕食を食べながら観戦しました。
フラッグなどの応援グッズを持参し、みんなで必死に応援!
残念ながら惜しくも0-1で敗戦してしまいましたが、参加者は特別な体験になったと口をそろえて言っていました。

試合観戦後は、一日の汗をロッカールームのシャワー室で流したあと、避難所で実際に使われている「段ボールベッド体験」をしました。(提供:サクラパックス株式会社様)
みんなで協力して組み立ててみましたが、非常に簡単にできあがりました。
組み立て方も、避難所には年齢国籍関わらずたくさんの人がいるため非常に簡単にできるように作られており、組み立て方の説明も文字ではなく絵だけでかかれています。

500kgに耐えられるほどの強度があるそうで、子供たちは大人数で乗ったり、時には飛び跳ねていましたが頑丈でびくともしませんでした。
段ボールベッドに寝転んでの記念撮影も貴重でした。

2日目は6時に起床。
テントの片づけからスタート。

朝食は防災食アルファ米や缶詰、クラッカーを食べました。
防災食はNTT西日本様、富山県、富山県防災士会からご提供いただきました。

特定非営利活動法人 富山県防災士会の村上綾子さんより、防災食について、そして家庭でどのようなものをどれくらい備蓄しておくべきかなどのお話をしていただき、参加者は実際に防災食を食べながら普段の朝食とはどんな違いがあるか会話している姿が見受けられました。

いよいよ、NTT西日本様による防災ワークショップです。
SDGs目標では9、10、11番に該当する3つの体験が用意されました。

災害用伝言ダイヤル171体験、公衆電話の体験ブース。
災害の発生により、被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に提供される音声の伝言板が災害用伝言ダイヤルです。
デモ用の機器を使って実際に音声を録音、再生まで体験しました。
公衆電話は近年台数も減り現代子どもは使用した経験がないという現状があり、被災したときや緊急時に使えるようになってほしいという思いで準備しました。

通信インフラが被災した場合NTT西日本ではドローンを活用した復旧作業が行われます。
デモ飛行の見学、そしておもちゃのドローンを実際に操作し対岸の的の中央に着陸させる体験をしました。子どもたちはもちろん、大人も非常に楽しんでいる様子でした。

VR動画体験(REALIVE360)では音楽ライブやスポーツ、演劇などVRゴーグルやタブレットを使って360度映像かつマルチアングルで見る体験をしました。
「SDGs目標10 人や国の不平等を無くそう」イベントがオンライン化されることで地域間の体験格差解消にもつながります。

キャンプ最終コンテンツは、親子に分かれ親は「SDGsゲーム」子どもは「段ボールワークショップ」です。

SDGsゲームは株式会社プロジェクトデザイン 竹田 法信さんにファシリテーターをしていただきました。

その場を1つの架空のまちと見なして参加者が3人程度の「チーム=国」となり色々なアクションを起こして世界を動かしていくゲームです。持続可能なまちをつくることがゴールになります。
2022年現在、日本国内でのSDGs認知度が8割を突破する中、いよいよSDGsの実践が問われる段階になってきました。
人によって、認知度や理解度が異なるSDGsをカードを使ったSDGsゲームを通じて理解を深めて、具体的にアクションを起こせるようになることをゴールにしています。

段ボールワークショップでは、サクラパックス株式会社 尾定 遼一さん、松原 史昌さんにお越しいただきました。

まず、クイズを交えて段ボールの性質構造や製造過程、そして3R(Reduce・Reuse・Recycle)についてお勉強しました。今回のキャンプでは登場機会の多かった段ボール。災害時にも役立つ段ボールは95%という高い再生率を誇り環境負荷も低い素材という優等生!

そして段ボール使ったキックターゲット、飛行機づくりをしました。
みんな思い思いの絵や柄を描き、できあがったもので思いっきり遊びました。

様々なことを学ぶことができた「NTT西日本presents 2022カターレ富山SDGs×防災キャンプ」
このキャンプが素敵な夏の思い出となっていたら嬉しいです。

災害は起こらないことが一番ですが、本当の災害時には、もっと厳しい状況が訪れるかもしれません。
しかしこのイベントに参加したことによって、今後の日常生活の中で備える意識が少しでも行動に移り、家族で災害が起きたときのことを話し合うきっかけになれば実際の災害の時に役立つはずです。

イベントにご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!